第2版発売

2022年9月17日に第2版が発売されました。ようやく、J-Plat Pat 2018年の機能拡張に追いつきました。

最新のJ-Plat Patでは検索機能がかなり強化されており、胸を張って「論理式入力」をお勧めすることができます。

一見、ハードルが高く見えるのですが、ちょっとした工夫で簡単にハードルを乗り越えることができ、強化された機能を十分に活用できるようになります。

是非とも、ご活用ください。

第1章 特許情報を活用して一大発明を創生しよう!
第2章 基礎知識 J-Plat Patの使い方と特許制度・特許分類
第3章 短時間で「それらしい特許」を見つけるために!
第4章 特許文献情報を統計として活用するために!
第5章 検索事例I  短時間で「それらしい特許」を見つける検索
第6章 検索事例II 特許文献情報を統計として活用するための検索/分析

「秀和システム新刊案内」へはこちら

知財実務オンライン 2022/3/3

知財実務オンラインで紹介します。

   特許検索手法の見直し
~短時間でそれらしい特許をみつける手順~

【 YouTubeライブ 】

日時: 2022.3.3 18:30~20:00

https://m.youtube.com/watch?v=eAjKGUpla40

プレゼン資料: 20220303_ChizaiJitsumuOnline

検索手順を定型化することによって、試行錯誤を減らし、かけた時間・労力に見合った特許文献を抽出することを目指した、特許検索手法を紹介します。

「『折り畳みスマホ』の特許を探す」J-Plat Patを使った検索の実例付きです。

使い慣れた[選択入力]に代えて[論理式入力]を使った実例ですので、J-Plat Patの使い方をバージョンアップしたい方にもヒントになります。

特許マップDIYサポートキャンペーン 第2回

外出自粛/在宅勤務 応援企画

特許マップDo It Yourself
サポートキャンペーン
 第2回

(緊急事態宣言期間中無料)

緊急事態宣言が、残念ながら昨年4月に続き再び発出されてしまいました。特許マップDIYサポートの無料サービスキャンペーンも、このたびもう一度行うことにしました。この災禍を福に転じたいと願っております。

かねがね、特許マップを自分で作ってみたいと思っていた方、チャレンジしてみませんか?
新型コロナウィルスの脅威はありますが、まとまった時間がとれる機会は増えているのではないでしょうか? 

    • ・検索式作成 相談、代行
    • ・ヒット文献集合csvダウンロード
    • ・Excel(関数/ピボット/マクロ)操作 

特許マップを作るには、まず目的に合った特許文献集合を作る必要があります。是非、この機会にご相談ください。弁理士の職業的守秘義務の範囲です。業務上のテーマについてもご相談いただけます。

商用の検索データベースを利用できない方には、作成した文献集合をcsvダウンロードして無償提供します。

Excel(関数/ピボット/マクロ)については、セミナーのプレゼン資料(Seminar-PatentSearch-and-Map_20190703)か拙著を参考に進めてください。こみ入った内容のご質問にはSkype, ZoomなどのWeb会議システムで対応いたします。Excelシート画面を共有しながらQ&Aできますので。

メール(mail to: kojima#aq-patent.com 注:「#」を「@」に代えてください)でお申し込みください。

[関数] 筆頭出願人を抽出(FIND, IF, ISERROR, LEFT)

共同出願の特許文献には、出願人欄に複数の出願人名が入力されている。そのような場合に、先頭の出願人のみに注目して分析を進めたい場合がある。例えば、出願人(会社)ごとの出願件数を集計したい場合、その会社(出願人)単独の出願と共同出願とが別人として扱われるとうまく集計できない。

単独出願と共同出願が混在するので場合分けが必要で、EXCELでは関数で処理するのは少々面倒。しかし、複数の関数を使った数式の作り方の例になるのでご紹介する。

FIND関数
G30セルが「ツィンファ ユニバーシティ」と「鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司」の共同出願で、2社が半角コンマ「,」で区切られている。(区切り記号としてセミコロン「;」が使われているデータもある。)
FIND関数は、この区切り記号である半角コンマ「,」が何文字目にあるのかを出力する(図1)。

図1 FIND関数

LEFT関数
複数の出願人名が記載されているセルから、区切り記号である半角コンマ「,」よりも前に部分だけを抜き出す。LEFT関数は、参照先の文字列の先頭から指定された文字数だけを抜き出して出力する。
参照先は出願人であるF30セル、文字数はFIND関数で求めた区切り記号「,」の位置(FIND(“,”,F30)よりも1文字前までである。
① P30セルにおいて、既に入力した「FIND(“,”,F30)」の直前にカーソルを移動する。
② 「LEFT(」を入力して、参照する「文字列」に「F30」を入力する。
③ 半角コンマ「,」を入力して「文字数」の入力に移る。
④ 「FIND(“,”,F30)」の後ろに「-1」を入力する(図2)。

図2 FIND関数とLEFT関数の組み合わせ

他の行にコピーするとエラーになる(図3)。

図3 他の行(単独出願)にコピーするとエラーになる

FIND関数は、探す対象の文字列の中に目的の文字(文字列)が見つからないと、上のように「#VALUE!」というエラーを出力する。

そこでエラーになったら、つまり出願人欄(F列)に区切り記号「,」が見つからなければ、(単独出願だと判断して)、出願人欄(F列)をそのまま出力する。

IF関数とISERROR関数
IF関数 IF(条件,[真の場合],[偽の場合]) 条件を判断した結果、「真」なら「真の場合」、「偽」なら「偽の場合」に指定された結果を出力する。なお、カギ括弧「[・・・]」の引数は省略してもよい。
ISERROR関数 ISERROR(数式) 数式を実行した結果、エラーなら「真」、エラーでなければ「偽」を出力する。上のIF関数の「条件」部分に使う。

図4 エラーになるかどうかで場合わけする

「=IF(ISERROR(FIND(“,”,F31)),F31,LEFT(F31,FIND(“,”,F31)-1))」
IF関数の「条件」にはFIND関数(FIND(“,”,F31))がエラーになる(F31に区切り文字「,」が含まれない)かどうかを調べるISERROR関数「真の場合」(エラーになる場合)はF31セルの値をそのまま出力「偽の場合」(エラーにならない場合:F31に区切り文字「,」が含まれている場合)は区切り文字の前までを抜き出すLEFT関数の結果を出力する。

P31セルをすべての行にコピーする。このとき共同出願の行(30行、40行)にも同じようにコピーする。共同出願の場合は筆頭出願人だけが抽出される(図5)。

《サンプル》
http://lib.aq-patent.com/wp-content/uploads/2020/05/func_primaryApplicant.xlsx